運動が広げる子どもの世界
運動の達成は、子どもがさまざまな角度から環境と接する機会を広げてくれます。その積み重ねが主体的な行動を増やし、結果としてたくさんのことを学べるようになる。これは、日々子どもたちと関わる中で強く感じていることです。
ただし、ここで大切にしてほしいことがあります。それは、当たり前なことかもしれませんが、ご両親が頑張りすぎない範囲で子どもと関わるということです。頑張りすぎない時間と穏やかに過ごせる雰囲気…。疲れていると注意力が続かず、イライラしたり…。わかっていても意識していないといつの間にか…。
大切なのは「何をしなくちゃいけないか」ではなく、子どもと一緒に時間を過ごすこと。それ自体に意味があるのだと思います。
「あれやった方がいい」に疲れた経験
私自身、当時いろいろな人や医療従事者から「あれをやった方がいい」「これをやった方がいい」と言われ続けて、疲れてしまうことがありました。私自身、医療従事者ですが、患者側にたってみて、こんなにストレスに感じるとは思ってもいませんでした。
そんな中で気づいたのは、一番近くにいて、子どものことを一番理解しているのは、他でもない親自身だということです。
専門家の評価や情報を取り入れることは、もちろんプラスになります。でも何より大事なのは、子どものいいところを見つけて、いい時間を共に過ごすこと。それが土台にあってこそ、専門的な情報も生きてくるのだと思います。
早産児が直面する現実
一方で、知っておいてほしいこともあります。
早産児の78%に特別な教育ニーズがあり、読解力や算数のスコアが正期産児より低かったという報告があります(Twilhaar, 2018)。
早産児は小学生の時点で読解力・算数の成績が低く、そのうち読解力については中学生になっても成績の低下が続いたという報告もあります(Allotey, 2018)。
こうした研究結果は、教育に携わる方々にこそ知っておいてもらいたい内容だと感じています。
教育者への願い
教育者が早産児の直面する潜在的な課題を過小評価してしまうと、保護者も子ども自身も「どうしたらいいのか分からないまま」という状態が続いてしまいます。
これは決して、早産児が「劣っている」という話ではありません。特有の課題があるという事実を、周囲の大人たちが正しく理解し、適切なサポートにつなげていくことが必要だという話です。環境次第で未来は大きく変わってくると感じています。
この先、こうしたニーズにきちんと対応できる仕組みや術が、教育の現場にもっと広がっていくことを願っています。
運動を通じて子どもの世界が広がっていくことと、早産児特有の学びの課題に向き合うこと。一見別々の話に見えて、どちらも「子どもをよく見て、理解しようとし、環境をよりよくする」という同じ姿勢につながっているのかもしれません。
早産児の学びについて考える
低出生体重児

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